Decisionモデルの概要

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この情報では、Blue Prism® Hub4.6のBlue Prism® Decisionプラグイン内の判断に使用されるモデルの概要を説明します。これは、ビジネスユーザーがデータサイエンスや統計に関する知識や経験がなくても理解できるように、ルールベースと機械学習(ML)モデルベース両方のトレーニングと精度の統計について基本的な手法をカバーしています。

Decisionは提供された入力に応じて出力を生成し、出力は次の順序で処理されます。

  • ユーザー定義のルールが入力と一致する場合は、ルールに関連付けられた判断が使用されます。
  • 一致しない場合、入力がトレーニング入力の1つと同一である場合、そのトレーニング入力に関連する判断が行われます。
  • その他すべての入力については、MLモデルが判断します。

ルールベースのモデル

ルールはハードコードされた判断であり、指定された条件に一致する入力に適用されます。ビジネスロジックをルールにエンコードすることはできますが、推奨はされません。意思決定ロジックが進化するにつれ、ルールのメンテナンスが増える可能性があるためです。ただし、ハードコードの判断が適切な状況もあります。

ルールは、定義された条件に関連する判断です。条件は、ルールを適用する入力を決定します。条件に一致する入力がルールをアクティブ化すると、判断が行われます。

機械学習モデル

ルールまたは既存のトレーニング入力でカバーされていないすべての判断には、Decisionは機械学習(ML)モデルを使用します。MLモデルは、トレーニングデータで最も類似した入力に基づいて判断を行います。

MLモデルのトレーニングには、2つのフェーズがあります。

  1. トレーニングフェーズ — モデルが選択した入力に対して、どのような判断を行うべきかをユーザーに尋ねます。
  2. 調整フェーズ — ユーザーは、特定の入力に対してどのような判断を行うかをモデルに尋ねます。ユーザーはモデルの決定を検証または修正できます。

精度と調整

機械学習モデルの調整はトレーニングの重要な部分であり、調整がしやすくなるよう、Decisionはユーザーに指標を提供します。ユーザーは精度のグローバル尺度にアクセスできます。これはモデルが新しい入力に対してどの程度うまく機能することが期待されるかを示します。この精度は0から1までのスケールで表され、1が最も正確です。

また、ユーザーには個々のトレーニングサンプルの信頼度レベルも表示されます。これは、モデルが判断をまだ見ていない場合、その判断がどの程度信頼できるかを示しています。信頼度の低いトレーニングサンプルは、より信頼できる評価を行って出力を作成できるように、Decisionのデータレベルが低い領域を示します。調整ステージで、これらの領域により多くのトレーニングサンプルを提供することが役に立ちます。

モデルのトレーニングと調整は反復プロセスです。モデルが十分に正確ではない、または信頼度が低い場合、ユーザーは必要なしきい値に達するまで、モデルをさらにトレーニングおよび調整できます。