フルシステムをバックアップおよび復元する
フルシステムのバックアップと復元を実行し、前の状態にロールバックするか、既存の構成とデータを使用して新しいBlue Prism環境を作成することができます。
すべてのファイルパスは、Blue Prismのデフォルトインストールを想定しています。カスタムインストールの場合は、それぞれに合わせてパスを調整する必要があります。
バックアップ
各コンポーネントには、バックアップ可能な項目がいくつかあります。これらの項目の一部は、システム全体の復元を確実に実行可能にするために必要不可欠です。一方、その他の項目はオプションですので、選択をしなければ復元の実行に必要な手間を軽減できます。
- インタラクティブクライアント - 必須バックアップが必要なアイテムです。
- ランタイムリソース - 必須バックアップが必要なアイテムはありません。
- アプリケーションサーバー - データ消失を防ぐために必要な必須バックアップです。
- データベース - データ消失を防ぐために必要な必須バックアップです。
インタラクティブクライアント
インタラクティブクライアントには、再構築または再構成のためにバックアップする必要のあるBlue Prism情報は含まれません。
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詳細 |
手順 |
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必須 |
なし |
該当なし |
オプション |
接続構成情報 |
次の場所にあるAutomate.configのコピーを取得します。 C:\ProgramData\Blue Prism Limited\Automate V3 頻度:構成の変更後に行います。 |
ランタイムリソース
ランタイムリソースには、再構築または再構成のためにバックアップする必要のあるBlue Prism情報は含まれません。
ランタイムリソースは通常、オペレーティングシステム、構成、必要なソフトウェアで構成され、ネットワークおよび基幹業務アプリケーションへのコネクティビティを提供します。バックアップ/リカバリ計画に、これと同じ基本構成でこれらのデバイスを再作成できる機能を含める必要があります。
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詳細 |
手順 |
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必須 |
なし |
該当なし |
オプション |
接続構成情報
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次の場所にあるAutomate.configのコピーを取得します。 C:\ProgramData\Blue Prism Limited\Automate V3 頻度:構成の変更後に行います。 |
Windowsサービスログインアカウント |
関連するデバイス上のサービスコンソール内で、関連するサービスによって使用されるログインアカウントのスクリーンショットを取得しておくか、ログインアカウントを書き留めておきます。 |
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ログインエージェント構成情報 |
次の場所にあるLoginAgentService.configのコピーを取得します。 C:\ProgramData\Blue Prism Limited\Automate V3 ログインエージェントがデプロイメントの一部として使用されている場合にのみ有効です。 頻度:構成の変更後に行います。 |
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起動手順 |
起動手順によって異なります。通常は、バックアップのグループポリシー管理設定が必要です。設定されていない場合は、デバイスのスケジュール済みタスク設定に従いバックアップされます。 頻度:構成の変更後に行います。 |
アプリケーションサーバー
アプリケーションサーバーには、再構築に必要な情報が含まれます。このデータが失われた場合、データベース内の一部のデータがリカバリできなくなります。ただし、システムに損傷を与えることはありません。
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詳細 |
手順 |
必須 |
暗号化スキーム情報 |
1つ以上の暗号化スキームがそのキーをアプリケーションサーバーに保存するように構成されている場合にのみ必要です。* 個々のファイルに個別にキーを保存するかどうか = はい*
いいえの場合
*詳細については、追加情報セクションを参照してください。 頻度:構成の変更後に行います。 セキュアなバックアップ場所が必要かどうか はい |
構成ファイル証明書(プライベートキー付き) |
Blue Prismサーバーが、証明書で構成ファイルを保護するように構成されている場合、および、証明書の適用後に暗号化スキーム情報のバックアップが発生した場合にのみ必要です。* 各アプリケーションサーバーで証明書マネージャーを使用して、証明書をプライベートキーとともにエクスポートします。このプライベートキーのサムプリントは、BPServer.exeで構成されたものと一致します。 *詳細については、追加情報セクションを参照してください。 頻度:証明書が変更されたとき。 |
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オプション |
接続構成情報
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C:\ProgramData\Blue Prism Limited\Automate V3にあるAutomate.configのコピーを取得します。 セキュアなバックアップ場所が必要かどうか はい |
Windowsサービスログインアカウント |
関連するデバイス上のサービスコンソール内で、関連するサービスによって使用されるログインアカウントのスクリーンショットを取得しておくか、ログインアカウントを書き留めておきます。 セキュアなバックアップ場所が必要かどうか いいえ |
データベース
Blue Prismデータベースには、Blue Prism環境を復元するためにバックアップする必要がある情報が含まれます。
リンクされたランタイムリソースが有効でなくなる可能性があるBlue Prism環境の新しいコピーを作成するためにデータベースをバックアップする場合は、環境に接続されているランタイムリソースを安全にシャットダウンしてからデータベースバックアップを実行することを強くお勧めします。
バックアップの実行前にランタイムリソースが安全にシャットダウンされなかった場合に、データベースを使用し新しいBlue Prism環境を作成し、以前に接続したランタイムリソースを古い環境でそのまま使用する、あるいは新しい環境から以前に接続したランタイムリソースにアクセスできないときには、データベースの復元後にBlue Prismサポートへの連絡が必要になることがあります。
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詳細 |
手順 |
必須 |
Blue Prismデータベース |
Blue Prismは、シンプルおよびフルSQLリカバリモードの両方をサポートします。それぞれのメリットを確認し、選択した方法がソリューションの重要度に適していることを確認することをお勧めします。データベースがフルリカバリモデルを使用するよう設定されている場合は、トランザクションログを定期的にバックアップすることが重要です。 バックアップ頻度:定期的。環境の重要度に合わせます。 |
オプション |
なし |
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追加考慮事項
必須ではありませんが、Blue Prismの設定の一部として使用するすべてのインストーラー実行ファイルを保存する中央リポジトリを設定することを検討してください。これには、多くの場合、Blue Prismやログインエージェントの他、MAPIEx、JABなどのコンポーネントが含まれます。また、SQL Server、SQL Management Studio、メインフレームエミュレーター、リモートアクセスエージェント、その他のエンドユーザーアプリケーションなどのアイテムが含まれる場合もあります。
復元する
フルシステムの復元は、上記のバックアップ必須アイテムを使用して実行できます。このガイドでは、次の2つの復元シナリオについて説明します。
- データベースバックアップを使用する環境の復元
- バックアップからの新しい環境の再作成
データベースバックアップを使用する環境の復元
Blue Prism環境を元に戻し、以前にバックアップしたデータベースを使用するには、以下の手順に従います。
- データベースに間接的に接続するすべてのBlue Prismデバイスを停止または切断します。これには、ランタイムリソースやインタラクティブクライアントなど、Blue Prismアプリケーションサーバーを介して接続するデバイスが含まれます。
- データベースに直接接続するすべてのBlue Prismデバイスを停止または切断します。通常は、各アプリケーションサーバー上でBlue Prismアプリケーションサーバーサービスを停止させるだけです。
また、ランタイムリソースまたはインタラクティブクライアントがデータベースとの直接接続を確立する場合にも、これらを停止する必要があります。 -
SQL Serverツールを使用して、次の操作を実行します。
- 復元したデータベースが以前のバージョンのBlue Prismを使用しているときに作成された場合、このデータベースに整合するバージョンで各Blue Prismコンポーネントを再構成します。
- データベースバージョンは、BPADBVersionテーブル内で確認でき、リリースノート内の正しいBlue Prismバージョンに一致させることができます。
- データベースに直接接続するデバイスを再起動して再接続します。
- データベースに間接的に接続するデバイスを再起動して再接続します。
バックアップからの新しい環境の作成
バックアップを使用して新しい環境を作成するには、次の手順に従います。
データベースを復元する
- SQL Serverツールを使用して、バックアップから新しいデータベースを作成します。
- データベースを使用し、以前に接続されていたランタイムリソースが無効になった新しい環境を作成する場合、ランタイムリソースを廃止する必要があります。
データベースバックアップの作成時に無効なランタイムリソースが環境に接続されていた場合は、Blue Prismサポートに連絡して、すべてのランタイムリソースが適切なオフライン状態になっていることを確認する必要があります。
最初のアプリケーションサーバーを作成する(スケジューラーが無効になっている状態)
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インストールガイドの手順に従って、Blue Prismアプリケーションサーバーをインストールします。
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復元されたデータベースへの接続を構成します。
サーバーのAutomate.configファイルのバックアップを使用する場合
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構成に従いデフォルトまたはカスタムの場所にファイルを配置します。
Automate.configファイルのデフォルトの場所は、C:\ProgramData\Blue Prism Limited\Automate V3です。 -
構成ファイルが証明書を使用して保護されている場合は、プライベートキーを使用して、証明書をコンピューターのローカルストアにインポートします。
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BPServer.exeを使用してプロファイルを編集し、データベース接続設定を更新して、新しく復元されたデータベースに接続します。
サーバーのAutomate.configファイルのバックアップがない場合
インストールガイドの指示に従って新しいプロファイルを作成し、新しく復元されたデータベースに接続するように構成します。
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暗号化スキーム情報が別のファイルにある場合は、アプリケーションサーバーにアクセス可能な選択された場所に暗号化スキーム情報を配置し、BPServer.exeを使用してプロファイルを編集して、保存されたキーの構成場所を更新します。
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暗号化スキーム情報が有効であることを確認します。
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BPServer.exeで、選択した接続モードの設定を確認し、このデバイスのスケジューラーを無効にします。
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選択したユーザーコンテキストで使用するBlue Prismサーバーサービスを設定します。
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Blue Prismサーバーサービスを開始します。
最初のインタラクティブクライアントを接続する
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インストールガイドの手順に従って、Blue Prismインタラクティブクライアントをインストールします。
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アプリケーションサーバー(またはデータベース)への接続を構成します。
インタラクティブクライアントのAutomate.configファイルのバックアップを使用する場合
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構成に従いデフォルトまたはカスタムの場所にファイルを配置します。
Automate.configファイルのデフォルトの場所は、C:\ProgramData\Blue Prism Limited\Automate V3です。 -
インタラクティブクライアントがデータベースに直接接続するように構成されている場合は、クライアントを起動して設定を更新します。
インタラクティブクライアントのAutomate.configファイルのバックアップがない場合
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インストールガイドの指示に従って新しいプロファイルを作成し、アプリケーションサーバー(またはデータベース)に接続するように構成します。
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クライアントの起動時に個人のランタイムリソースを起動するかどうかなど、デバイスごとの設定を確認します。
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インタラクティブクライアントを起動し、問題なく接続され機能することを確認します。
最初のランタイムリソースを作成する
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インストールガイドの手順に従って、Blue Prismインタラクティブクライアントをインストールします。
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アプリケーションサーバー(またはデータベース)への接続を構成します。
ランタイムリソースのAutomate.configファイルのバックアップを使用する場合
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構成に従いデフォルトまたはカスタムの場所にファイルを配置します。
Automate.configファイルのデフォルトの場所は、C:\ProgramData\Blue Prism Limited\Automate V3です。 -
インタラクティブクライアントがデータベースに直接接続するように構成されている場合は、クライアントを起動して設定を更新します。
ランタイムリソースのAutomate.configファイルのバックアップがない場合
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インストールガイドの指示に従って新しいプロファイルを作成し、アプリケーションサーバー(またはデータベース)に接続するように構成します。
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ランタイムリソースの自動起動手順が適用されていることを確認します。
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使用されている場合は、ログインエージェントのユーザーガイドの手順に従ってログインエージェントを再インストールし、可能な場合、新しく生成された構成ファイルをバックアップで上書きします。
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ランタイムリソースを開始します。
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インタラクティブクライアントを使用して、ランタイムリソース上のセッションを開始し、その動作を検証します。
必要に応じてデバイスを追加します。
これで、各コンポーネントに対して上述の手順を繰り返して、追加のアプリケーションサーバー、インタラクティブクライアント、ランタイムリソースを追加できるようになりました。
クリーンアップアクション
フルシステムの復元の後は、次の推奨事項を確認する必要があります。
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Blue Prismのライセンス条項に違反していないことを確認します。データベースにライセンス情報が含まれているため、同じライセンスの使用権が他の場所で有効になっていないことを確認します。
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再作成した環境のランタイムリソースに異なるデバイス名がある場合、管理者はインタラクティブクライアントの[システム]タブで次の操作を実行する必要があります。
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新しい名前を使用するようにスケジュールを再構成します。
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リソースプールを再構成します(使用している場合)。
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無効になったランタイムリソースを廃止します。
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ランタイムリソースに適用される組織のローカルセキュリティポリシーまたはグループポリシーの設定が、元のデバイスに適用されていた設定と一致していることを確認します。
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必要な特定のネットワークルーティングを再構成します( アプリケーションサーバーへのプログラムによるアクセスを提供する場合、または任意のランタイムリソースに直接アクセスする場合)。
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公開オブジェクトまたはプロセスをWebサービスとして再構成します。
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新しい環境のバックアップ手順を再確立します。
データベースバックアップの作成時に環境に接続されていたランタイムリソースが無効になった場合は、Blue Prismサポートに連絡して、すべてのランタイムリソースが適切なオフライン状態になっていることを確認する必要があります。
スケジューラーを再有効化する(必要な場合)
スケジューラーが必要な場合は、1つ以上のBlue Prismアプリケーションサーバーで有効にする必要があります。
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Blue Prismサーバーサービスを停止します。
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BPServer.exeを使用してスケジューラーを有効にします。
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Blue Prismサーバーサービスを開始します。
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サーバーに接続されていたデバイスをすべて再起動します。